今日は、嗅覚反応分析が
認知症ケアでどんな風に
寄り添えるか、考えてみます。
同じ症状でも原因が違う。
その違いを香りでどう見極めるか
のヒントです。
【昨日の記事】
介護する人が疲弊すると、どんなケアも続かないという現実
https://familyhealthmgr.info/kaigo-hihei/
目次
香りが脳に届く特別な道筋
香りは鼻から入ると、
通常の「考えを処理する経路」とは
別の道を通って脳に届きます。
通常の経路というのは
例えば視覚や触覚、聴覚
などのほかの感覚器官が通る
経路のことです。
嗅覚というのは
感情を司る部分や記憶をつなぐエリアに
直接働きかけるんです。
本能を司る部分でもある
脳の場所に先に到達することで
「考え」や「知識」の影響を受けない
つまり、先入観の影響を受けない
脳の部分に情報が送られる
ということなんです。
そこが記憶や感情の部分と
とっても近くにあるので
香りをかぐことで記憶が
フッとよみがえったりすることがある
ということなんですね。
今日考えたいのは
この「先入観を受けない」という
部分なんです。
これがどうしてそんなに
重要なのかというと。
何か不調が起こった時
たとえば「おなかが痛い」
という症状があった場合
・冷えたのかな?
・古いものを食べちゃった?
・おなかの風邪かな?
などと考えますよね。
でも、嗅覚を通した反応というのは
そういう自分の意識できる部分の
データの影響を受けないということ
なんです。
先入観を受けない利点

そういう先入観の影響を受けない
ということは
知識量に左右されず
自分がどう思うかにかかわらず
本当に体で起こっていることを
読み取ることができる
ということなんです。
人って、結構自己理解が間違っている
ことが多いんです。
自分のこと、実はあんまりわかってない
というのが、現実です。
自分はこういうつもりだったのに
相手に与えていた印象は全く違った
ということって
誰でも経験があるのでは
ないでしょうか。
体の中で起こっていることも
同じ、というか、もっと
自分のことをわかっていないこと
だらけです。
だって、体の状態をコントロール
しているのは、自分の意思で何とか
することができない
「自律神経」というものだからです。
自分の自律神経が
どんなふうに働いてくれているか
意識できないですよね。
自分の意思で変えることも
できないと思います。
ちょっと心臓ドキドキさせてみよう
とか
手に汗握ってみよう
とか
逆に汗を止めたい!
と思ってもできないですよ、普通。
そうやって自分がどうしたいかにかかわらず
今の体に必要な反応をしているのが
自律神経の働きなんです。
自律神経だけでなく
体の中で起こっていることを
脳はちゃんと知っています。
脳に情報は集まってきているんです。
でも、その情報を
自分の意識できる部分に
落としてくることはできません。
それは人のつくり上
そうなっているんです。
でも、その集まってきている情報が
すごく大事なんですね。
そこの情報を見ることができたら
自分に何が足りないのか
どういう偏りになっているのか
というのがわかれば
どう立て直していけばいいか
という方向性も見えてくるんです。
だから、この先入観のない情報を
嗅覚で取り出してこれる
というのが、とっても大事な部分
になる、ということなんです。
「認知症」と言っても体の状況はそれぞれ違う

認知症って、脳に不要なたんぱく質が
たまってしまって起こる症状
といわれているのを
お聞きになったことがあるでしょうか。
でも、どうしてたまってしまったのか
というのは人それぞれなんです。
その不要なものは、体のシステムが
正常に働いていれば
いわばごみ収集車によって
ちゃんと回収されて
たまらないハズのものなんです。
ではどうしてたまってしまうのか。
・ごみ収集車がなかなか来ない
または小さい収集車しか来ない。
・収集車は来ていて回収して
くれているけど、ごみの量が
ものすごく多くて追いつかない。
・ごみ収集車が通る道が狭かったり
渋滞していて通ることができない。
・収集車が回収してその先にある
ゴミ捨て場にちゃんと捨てられず
収集車にいつもゴミがいっぱいの状態。
・収集車が働くはずの時間が短くて
回収しきれない。
こういうことが脳の中で起こっている
ことが考えられます。
これは、体の状態によって
生理学的に考えられることを
ごみ収集に例えた表現ですが
実際こういうことが起こっている
ということは十分考えられるんです。
では、この中で
・ごみ収集車がなかなか来ない
または小さい収集車しか来ない。
という状態に対して
道を広げる工事をしても
「問題はそこじゃないのよ」
ということになりますよね。
アロマで対処するときでも
以前話題になった「認知用アロマ」
といわれるブレンドを使えば
誰にでも効果的かといえば
そうじゃないんですよね。
夜間覚醒やほかの症状でも
同じことが言えます。
どうしてそうなっているか
の原因になっている体の状態は
人によって全然違います。
だから、眠れるアロマは
ラベンダーという思い込みをしていると
ラベンダーえ余計に眠れなくなる人がいる
というのを見落としてしまいます。
実際私の場合、ラベンダーの香りは
頭痛を引き起こし、余計に眠れなくなります。
だから、○○には△△という
画一的な使い方ではなく
嗅覚を通して取り出してきた
先入観のない脳にある情報で
どんな精油(アロマ)を使うか
というのを決める方が
よっぽど効果的なんですね。
脳の情報を取り出すお手伝い

嗅覚反応分析は
体の状態をグラフで示してくれるので
そのグラフの偏りを整えることで
体に起こっている不調が
なくなっていく、というものです。
嗅覚反応分析自体が何か
してくれるというのではなく
体の状態を、偏りを示す
計測器のような役割だということです。
それが、脳にある情報を
言える形にして取り出してくる
お手つだいをしてくれている
ということなんです。
体の中で起こっていることを
事細かにわかるようにする
というのとは違うんですが
偏りを修正するための方法の
見当をつけることができます。
そのためには
運動・食事・睡眠のとり方
アロマ・日常の過ごし方のクセ
そういうことを整えることが
関わってきます。
施設に入居されている
高齢者の場合は
アロマのスプレーで
今必要な香りを脳に届ける
ということで、変化が出ることも
よくあります。
手軽で事故が起こりにくく
職員さんにも負担のない方法。
そういうのを一緒に探していくのも
私の役割です。
自分の思い込みの世界ではなく
学んできた知識だけでなく
その人に起こっていることは
その人の脳に聞いてみるのが
一番早いんだなぁ…と
日々感じています。
※※※※※※※
今日の情報が、
読んでくださっている方の
参考になることを願っています^^
それではまた、明日このブログa
でお会いできたら嬉しいです。
八木 佳織
この記事を読んで、
「うちの施設のあの方に、少し似ているかも」
と感じた部分があれば、
30分ほど、状況を整理するお話もしています。
今すぐ何かを始める前提ではありません。
考えを整理するだけでも大丈夫なので、
必要なタイミングでご相談ください。
https://www.reservestock.jp/pc_reserves_v3/courses/22308?course_id=155161
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【関連記事】
介護現場で「体の反応」をどう捉えるか ― 嗅覚反応分析という、もう一つの見方 ―
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