介護の現場では、
「落ち着かない」「眠れない」
「不安が強い」「拒否が増えた」など、
日々さまざまな反応に出会います。

そのたびに、
どう対応すればよいのか、
何が原因なのか、
現場で考え続けておられる方も多いと思います。

目次

体は、常にバランスを取り戻そうとしている

人の体は、年齢や疾患の有無に関わらず、
今ある条件の中で、できる範囲の
バランスを取ろうと働いています。

緊張が強まる
感覚が過敏になる
動きが増える、あるいは減る

こうした反応も、
体が環境や刺激に適応しようとする過程で
一時的に表れている場合があります。

状態や関わり方が整えば、
特別な刺激を足さなくても、
自然と落ち着いていく反応
であることも少なくありません。

嗅覚反応分析とは

嗅覚反応分析は、
香りに対して「脳がどのように反応するか(好み)」
を手がかりに、
今その人の体がどのような状態
にあるのかを読み解く方法です。

香りの薬理作用そのものを見るのではなく、
その刺激を脳がどう受け取っているかに注目します。

脳の反応は、
今の体の状態をそのまま反映します。

そのため、

・緊張が強い状態なのか
・刺激を求めているのか
・刺激を減らしたほうがよい状態なのか

といった、
今の体の方向性を整理することができます。

介護現場で大切にしている視点

介護施設で嗅覚反応分析を活用する際、
私が大切にしているのは、

何かを足す前に、今の状態を読み取ること」です。

香りを使う・使わないに関わらず、
体の反応をどう捉えるかが変わるだけで、

・対応がシンプルになる
・職員さんの迷いが減る
・刺激を足しすぎないケアにつながる

といった変化が生まれる場面を、
これまで多く見てきました。

嗅覚反応分析は、
何かを判断したり
診断したりするためのものではありません。


今の状態を整理し
関わり方を考えるための一つの見方
です。

まずは「整理する時間」として

嗅覚反応分析を
無理に導入する必要はありません。

・現場で起きていることを、どう捉えたらよいか
・この考え方が施設に合いそうかどうか
・職員さんの負担を増やさずに取り入れられるか

そうしたことを、
一度言葉にして整理する時間として、
30分ほどお話しする機会を設けています。

無理に何かを勧めることはありません。
考え方を知りたい、少し相談してみたい、
その段階で十分です。

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